先日、日本の死生学の第一人者で上智大学名誉教授の哲学者であるアルフォンス・デーケン先生と夕食をご一緒し、お話をお伺いする機会を頂きました。
デーケン先生は各地でたくさんの講演会をされておられますが、今回はちょうど神戸でご講演の予定があるということで、先生のご来神にあわせて神戸で緩和ケアに携わるメンバーたちが集まってデーケン先生を囲む会を開催しました。
今年で80歳になられるというデーケン先生は大変お元気で(17キロのダイエットに成功されたそうです)、エネルギッシュに素晴らしいお話を聞かせてくださいました。
「スピリチュアリティ」についての主な10の基本的な人間の特性
1.人生の意味の探求ー生きる意味や目的を探求する。
2.自己決定ー自らの人生の道を選択し、決断する。
3.自己実現、価値観の見直しと再評価ー価値観を形成し、またその価値観を見直し、再評価することによって成長する。最期まで創造的に生きる希望を持つ。
4.人生への挑戦ー危機と向き合い、危機を通して成長することができる。
5.苦しみの意味ー不条理の中にあっても、不条理を受け入れ、意味を見つけ出し、生き抜く。
6.出会い、ゆるしと和解ー人間は、他人と協調しながら共に歩み、積極的にこころから出会い、愛することができる。また、お互いにゆるしあい、和解することもできる。
7.ユーモア感覚ーユーモア感覚を養い、笑顔によって他人とのコミュニケーションをはかることができる。ユーモアと笑いによって愛と思いやりを示す。
8.生きがいの探求ー生と死について思索を深め、死にいたるまで人間らしく生き、自分自身の死を全うする。
9.死後の永遠の生命への希望ー死後の未来への希望を抱く。すべての人は来世に何らかの希望を持っている。
10.人為を超える大いなるものへの畏敬と驚異の念を持ち続ける。
美味しいビールをいただきながら大変興味深いお話を聞かせていただくことができ、記憶に残る素晴らしい夜になりました。
MS