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クリニックブログ: 2013年5月

緩和ケア.jpg

当院は標榜科に『緩和ケア内科』をあげています。


では、「緩和ケア」とは一体なんでしょうか?


2002年にWHO(世界保健機関)が発表した緩和ケアの定義を以下に記します。


緩和ケアとは、生命を脅かす疾患による問題に直面している患者とその家族に対して、痛みやその他の身体的問題、 心理社会的問題、スピリチュアルな問題を早期に発見し、的確なアセスメントと対処(治療・処置)を行うことによって、 苦しみを予防し、和らげることで、クオリティ・オブ・ライフを改善するアプローチである。


私たちは特に、患者さんとそのご家族に対して早期から緩和ケアを提供し身体的あるいは精神的苦痛を予防する、ということが最も重要であると考えています。


上智大学名誉教授のアルフォンス・デーケン先生は、上図に示すような「緩和ケアのメッセージ」を提唱されました(当クリニックで一部改変)。


私どものクリニックでは、このような緩和ケアを患者さんのご自宅で提供する『在宅緩和ケア(在宅ホスピスケア)』を適切に行えるようにしたいと考えており、そのために週1回の完全予約制の「緩和ケア外来」を9月から開設する予定としています。



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入院は安全でない.jpg
患者さんからよく「入院した方が安全・安心だ」といわれるときがあります。


しかし、本当にそうなのでしょうか?


世界的に、入院することにはたくさんのデメリット(弊害)があることが知られています。

その大きなものは上に示すように、①院内肺炎、②転倒・転落、の二つです。

どちらも入院したことによって発生し、それによって死に至ることもあります。

すなわち、入院することが必ずしも安全には繋がらない、ということです。

こういう側面からも、患者さんの安全を守るという意味での「入院期間の短縮」が社会的に求められています。


一方、安心ということについては、これは全くの個人的な主観ですので何とも言えない部分が大きいのもまた事実でしょう。

しかし、入院しても自宅にいても同じ医療を受けることができて、もしも自宅に居る方が安心するのでしたら、在宅医療でやってみる、というのも一つの選択肢ではないかと思います。


入院するのかしないのか、入院しなければいけないのか、ということについては、やはりかかりつけ医によくご相談いただいて、皆さんでよく考えることが大切なのではないかと考えています。




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生活を支える.jpg

「治し、支える医療」とは、言い換えれば、患者さんの生活を支える医療です。


では、なぜ、生活を支える医療が必要なのでしょうか?


上の表にあるように、日本という国・社会のありようや国民の価値観が変化している、という側面があるのではないかと思います。
これからの日本は他の国がいまだ経験したことにない超高齢社会に突入していきます。
そして、すなわち、それは多死社会ということを意味します。


国は平成24年を「在宅医療元年」、平成25年を「地域包括ケア元年」と位置づけ、在宅医療を推進しています。
これからは病院医療が問い直される時代となり、病院医療から在宅医療へのパラダイムシフトが必要となってきます。

これまでの医療の延長で本当に大丈夫なのでしょうか?

それで本当にみなさんが幸せなのでしょうか?


『医療』という生活を支えるためのツールをどのように使うのか、みんなで考えていくことが大切だと考えています。




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病院と在宅.jpg
在宅医療では、病院で行っている医療行為のほとんどを患者さんのご自宅でも行うことが可能である、と以前にご説明いたしました。


では、病院医療と在宅医療の違いとは一体何なのでしょうか。


現在の病院、特に急性期病院においては、そのほとんどが臓器別医療です。

心臓が悪ければ循環器科、脳に病気があれば脳神経外科、肺の病気なら呼吸器内科、というように非常に細分化されており、病院医療というものはすなわち臓器別医療の究極の論理と言い換えても良いかも知れません。

また、誤解を恐れずに申し上げるならば、がんの終末期などのようにその臓器を治すことができない患者さんは、もはや臓器別医療の対象ではなくなってしまいます。


一方、在宅医療とは、残念ながらお病気を患ってしまった人が一人の生活者として地域で暮らしていくために、できる限りその人の生活を支えていく医療です。

すなわち、在宅医療とは「治し、支える医療」である、と私たちは考えています。


ですので、在宅医療は病院医療のコピーではありません。

病院医療と同じもの(治す医療)を在宅医療に求める、という姿勢も、もしかしたら間違っているのかもしれません。


次回は、『生活を支える医療』についてお話ししてみたいと思います。



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