緩和ケアを受けることができる場所は、もちろん在宅だけではありません。
一般病院やホスピス病棟はもちろんのこと、場合によっては老人施設などでも最近は緩和ケアを受けることが可能となってきています。
病院やホスピスなどの施設における緩和ケアとご自宅での緩和ケアとの比較では、上図に示すようにそれぞれに長所・短所があります。
ですので、どちらか一方だけということではなく両者をうまく組み合わせていくことで、療養の場所にかかわらず適切な緩和ケアを受けていただけるようにできればと考えています。
私たちは『家で過ごしたい人にとって、在宅医療は究極の緩和ケアである』と考えていますが、在宅で過ごすことは目標であって目的ではありません。
またその一方で、在宅医療や在宅緩和ケアの素晴らしさ、家の持つ不思議なパワーといったものも日々の診療の中で強く感じております。
もしも、心安らぐ住み慣れた場所で緩和ケアを受けたいな、とご希望されるのであれば、在宅医療・在宅緩和ケアをやってみるというのも一つの方法ではないでしょうか。
日本では「家族に迷惑をかけたくない」という人が多いので「在宅医療は現実的には難しいな」と思われる方が多いかも知れませんが、きっと何か良い方法があるはずです。
9月から当クリニックで開設する『緩和ケア外来(完全予約制)』では、そういった今後の在宅療養についてのご相談も承りますので、是非ともご利用いただければと考えております。
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