以前に申し上げたように、私たちは「家で過ごしたい人にとって、在宅医療は究極の緩和ケアである」と考えています。
なぜ、そのように考えるのか、簡単に上にまとめておきます。
現在、病院で受けられる緩和ケアのほとんどは在宅でも受けることができます。
痛みの緩和も、点滴などの栄養補給も、酸素投与も、リハビリも、今日では在宅で全て可能です。
もちろん、特にがんの患者さんに関しては、痛みの症状がもっともご心配だと思います。
しかし、がんの患者さん全てに痛みが出るわけではなく、また痛みが出たとしても医療用麻薬などを適切に使用することによって、その痛みの9割は緩和することができるといわれています(WHOによる)。
私たちは『在宅緩和ケア』の素晴らしさを、もっと一般の方々に知っていただきたいと思っています。
そして、在宅緩和ケアの延長線上に『在宅看取り』というものもあります。
住み慣れた場所で人生の最期まで安らかにお過ごしいただくということも、人生の選択肢の一つではないかと考えています。
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